
ALCは気泡発泡コンクリートとも呼ばれており、表面がざらざらしていて、中は細かい気泡だらけです。欧米では、断熱材として使われています。
日本では、外装材として、旭化成さんのヘーベルが有名ですね。
そして先日、とある方から「ALCに塗ったんですけど、発泡していてどうすればよいですか…」と相談がありました。
このページでは、ALCの置換発泡が起きる原因について説明いたします。
ALCの置換発泡とは
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写真を拝見すると、気持ち悪いですが、細かい発泡がおきています。
この方は施工はかなりきっちりされる方なので、施工方法を確認すると塗替え時には問題なさそう…
となると、新築時に塗装に問題があると思いました。
置換発泡の原因と目止めの重要性
今回の事象は、おそらく新築時の目止め不良によるものだと考えられます。
ALCの塗装では、版間のシーリングとの相性はともかく、目止め処理が重要なポイントです。
昔はセメントフィラーと呼ばれれるものでしっかり目止めを行い、その上で十分乾燥させてからシーラー、主材、トップの工程で施工しておりました。
最近は工期短縮の為、樹脂系の下塗り材、ALCフィラーなどで目止め行うか、仕上材が弾性力が強い場合は微弾性フィラーなどを使用することがあります。
この目止めの工程をおろそかにすると、ALC内に水分が入りやすく、また塗替え時に思わぬ置換発泡と呼ばれる現象を引き起こすのです。
一度でも、目止めの処理が不十分のまま塗装してしまうと、その上からどんな処理をしても置換発泡が起こります。塗膜をすべて除去しない限り…ALCの場合は、塗膜除去はほぼ無理かもしれません。
外壁塗装の際は、正直不具合が発生してからではないとわからず、見た目で判断するのが難しいです。
ALCの新築を建てられる方は今一度、ALCの目止めの確認をしてください。