上塗1回目、2回目の色目を替えることについて

最近よく「上塗1回目と2回目の色を替えてくれませんか?」

とご要望をお受けする事があります。

 

確かに塗装屋さんのサイトに

 

「私どもは上塗1回目と2回目の色を替えてわかるように塗ってます。」

 

と、そのこと自体を売りにしている塗装屋さんのサイトをよく見かけます。

 

施工側からすると色を替える事によって手抜きはしていませんよ。とゆうアピール。

お客様側からとすると色目が違うことで塗回数が目で見てわかるとゆうメリットもあります。

 

実際、初めての塗装で、お客様側からしたら、本当2回塗り3回塗しているの?

と不安になる気持ちもわかります。

 

ただ、色替えをする際は注意が必要です。

 

と言うのも塗料メーカー各社は【施工要領書】というのを発行しています。

その塗料を扱う場合の注意点、手順が書かれているいわばルールブックです。

 

実は、そこには、上塗を1回目と2回目の色目替えて塗るようにとは一言も書かれておりません。

上塗りは基本的に同ロットものを2回塗ると書かれております。

 

※ロットとは…同じ日同じ釜で製造されたものをいいます。

 

なぜそうしないといけないのか?

 

【隠蔽性】に問題があるのです。上塗1回目と2回目色目が変わると

ムラや透けが見えてしまうのです。【かぶり】が悪いといいます。

 

※【隠蔽性】とは…より覆いかくすこと

※【かぶり】とは…とは塗料そのものの隠蔽性。

 

少し具体例を挙げますと、水性系の塗料ですと、

上塗一回目を上塗2回目より薄い色目を塗って、上塗2回目の色目を塗った場合、何か起きるか?

 

エマルジョン系の塗料は【のぼり】がきつく、塗って乾いた色目と実際に上塗2回目を塗っている最中は

見分けがわかりにくい為にムラや透けになりやすくなります。

 

※【のぼり】とは…塗る前の色目が薄く、乾くと本来の色目になる。

 

また、上塗1回目を上塗2回目より少し濃くし、上塗2回目の色目を塗った場合は、

【かぶり】が悪くムラや透けになりすく、これを上塗2回目だけで仕上ようとすると、

言い方は悪いですが、全体的に均一に塗って、全体的にムラ、透けがある状態ですが、

見た目はキレイに仕上がっている風に見えます。

 

実際は全体的にムラや透けがありますが、そして、ここから問題で、【タッチアップ】をすると、

ムラになってしまうことがあります。これはなぜか?答えはタッチアップした部分だけ本来の色目で

仕上がっており、他の部分が均一にムラや透けになっているので、

タッチアップした部分が本来の色目なのに、そこが反対にムラや透けに見えてしまうからです。

 

※【タッチアップ】とは…補修塗装のこと言います。

 

さらに言いますと、【かぶり】を良くする為に【まぶ】で塗ったりします。

 

※【まぶ】希釈を一切しない

 

【まぶ】で塗ったら良いことと思いがちですが、それは適材適所です。

凹凸のある面で【まぶ】で塗ると、ピンホールができてしまったり、

表層だけが風等で乾いてしまって、塗膜の中が乾かず膿んでしまうことだってあります。

 

あともうひとつ、経年劣化が起きてくると、上塗1回目2回目の色目が違うことで、

塗膜の経年劣化で始めの起るのが【チョーキング】です。

 

※【チョーキング】とは…塗膜表面が劣化し、白い粉状になること

 

チョーキングは表層の塗膜から起きていきます。もしかすると、

上塗1回目の色目が出てきてしまいます。これもまた、ムラや透けに見えてしまいます。

 

お客様からするとたしかに上塗1回目と2回目の色目を変えることは良いことかもしれません、

でも何か変な感じですよね。

 

塗装、塗膜ことを考えた時には本末転倒な気がしますね。