塗り床(床塗装)について

集荷倉庫や薬品工場、食品工場、医療機器工場などで、様々な塗り床(床塗装)に携わってきました。

その中で、新築時、改修時(塗り替え)の注意点があります。

 

また、適材適所で塗り床(床塗装)の塗料の選定を行わないと、はがれや膨れがおきやすくまた、耐久性を求められる床、または、耐薬品性が求められる床それぞれにあった、工法と塗料の選定がトラブル回避につながります。

 

塗り床(床塗装)の塗料の種類について

塗り床(床塗装)の塗料の種類は、その使用環境で変わってきます。

 

コンクリート面の床では、一般的に、歩行用なら、防塵塗装(アクリル樹脂系)、フォークリフトなどの重量物用はエポキシ塗り床(床塗装)に大きくわけられます。

 

また、クリーンルームなどのよりほこりやゴミに対応した、帯電防止の効果のある塗り床(床塗装)や食品工場などの毎日水を用いて清掃するための、耐水性と耐久性に特化した、水性硬質ウレタンなど様々な床に使用されます。

 

体育館など床や屋外の公園や遊歩道などの床、アスファルトに塗り床(床塗装)を塗装して、遮熱効果をもたらすものなどもあります。

 

 

厚膜エポキシ

無溶剤硬質ウレタン

水性硬質ウレタン(食品工場

無溶剤硬質ウレタン(トップコート)


新築時、改修時の塗り床(床塗装)の注意点!!

新築時の塗り床(床塗装)の注意点、下地のコンクリート、モルタルの乾燥状態とその強度が重要なポイントになります。

 

まずは、最低条件は、コンクリート打設後、夏場で2週間、冬場で4週間以上の養生期間(乾燥期間)が必要になります。ここで乾燥状態が悪いと後に膨れやはがれがおきますので新築時はまずは、この養生期間の確保が重要になります。

 

乾燥状態を確認するには、まず、コンクリート(モルタル)に水滴をスポイトとようなもので、2~3滴たらします。ここで、コンクリートが濡れ色になるか確認します。(ここでならない場合は乾燥不良か強化コンクリートの疑いやワックスなどが塗られている可能性がありますのでさらに調査が必要です。)

 

ここで濡れ色になると、実際にどれくらい水分があるかを、一部をビニールで覆って含水率を調査する方法、もしくは、水分計、含水率計を用いて計測する方法があります。

ビニールで覆って調査する場合はそのビニールに結露がおきて、濡れ色にならないか、水分計、含水率計では含水率5パーセント以下なのか調査します。

 

次に強度の確認です。十円玉等のコインで表面を削りへこみがきずがつくか目視で確認する、このときへこみのあるきずけずり粉がでなければ大丈夫です。

シュミットハンマーで圧縮強度を計測し、21N/mm2(210kgf/cm2)の圧縮強度が必要です。

またはひっかき試験器で床面を引っかき、傷をつけて傷幅を測定します。この時の加圧力は1.0kgtで傷をつけた場合は傷幅が0.2mm~0.3mmとなります。

 

当然ですが、汚れやほこりがある場合、とくにワックス油汚れがある場合は注意が必要です。

ほこり等も十分に清掃しないといけません。

そのまま、放置して塗り床(床塗装)を塗装すると、しわ、硬化不良、はじき、はがれ、仕上がり不良になります。

 

ワックスがある場合は表面のワックスを完全に撤去しないといけません。ワックス除去材を使用して、清掃し、エッチング処理し水洗いし十分に乾燥させるか、水平回転式研磨機(ライナックス)などで、ワックスとコンクリート表面を研磨する必要があります。

 

油汚れがある場合も、油汚れの軽度、中度、重度により下地処理方法が変わります。

 

軽度の場合は、油汚れをウエスとシンナーで油のたまりがなくなるまでしっかりと拭き取って、ポリッシャーで表面を粗面します。

 

中度の場合は、ウエスとシンナー、ポリッシャーまで同じ作業でさらに脱脂剤や洗剤を使用して油汚れを洗いながして、十分に乾燥させないといけません。

 

重度の場合は、水平回転式研磨機(ライナックス)で油層を除去し、コンクリート面を粗面してから、残った油よごれはウエス、シンナーで拭き取り、または脱脂剤や洗剤などで洗い流して、十分に乾燥させないといけません。

 

 

 


ポリッシャーがけ

含水率計(4.9%)

吸い込み確認

ライナックス研磨

油よごれ

強度確認


塗り床(床塗装)の塗り替え(旧塗膜あり)の注意点!!

塗り床(床塗装)で塗り替えでは旧塗膜が何を塗られているかで、プライマー、上塗り塗料が大きく変わります。

 

最初に厚みと硬さより判定します。

 

カッターナイフ等で、切り込みを入れた際にカッターナイフの刃先がコンクリートやモルタル面に到達すすと、溶剤型アクリル(防塵塗装)、水性型アクリル(防塵塗装)、溶剤型ウレタン、溶剤型エポキシなどの薄膜型塗料と判定できます。

 

カッターナイフ等で、切り込みを入れた際にかったーナイフの刃先がコンクリートやモルタル面に到達しないと、無溶剤エポキシなどの厚膜型塗料と判定できます。

 

また、ツメが塗膜に食い込むような塗り床(床塗装)が塗装されている場合は弾性ウレタン系塗料と判定できます。

 

次にもう少し絞り込む為にシンナーテストで判定します。

 

ラッカーシンナーで簡単にとける・・溶剤型アクリル系塗料

 

ラッカーシンナーで旧塗膜が膨れ柔らかくなる・・水性系塗料、弾性ウレタン系塗料、MMA系塗料など

 

ラッカーシンナーで何もおきない(溶解しない)・・・エポキシ系塗料、硬質ウレタンなど

 

に判定できます。

 

※ワックスのあるなしもラッカーシンナーで確認できる。

 

これら、厚みと硬さの調査とシンナーによる調査でほとんどの塗られている塗り床(床塗装)の塗料が判定できます。

 

次に旧塗膜の劣化状況を判定しないといけません。

 

溶剤型塗料水性型塗料の場合

カッターナイフ等で十字に旧塗膜に切れ目をいれて、ガムテープを貼るガムテープではがす際に旧塗膜と一緒にはがれなけらべばそのまま塗り床(床塗装)が施工できる。もし、ガムテープと一緒に旧塗膜がはがれてくれば旧塗膜を取り除かなければならないです

 

無溶剤エポキシ型塗料と無溶剤ウレタンの場合

塗膜のしたに皮すきを入れて、はがれが広がらなければはそのまま塗り床(床塗装)が施工できる。もし広がるようであれば、旧塗膜を取り除かないといけないです。

 

これらにより、旧塗膜にあったプライマー、上塗りの塗料、下地処理の選定が可能になります。反対にこの調査を行わないと、旧塗膜がリフティング(膨れちじみ)や、はがれの原因になるためにしっかりと調査をすることが塗り床(床塗装)の不具合にならない為の秘訣です。

 

 

カッターナイフで十字

ガムテープをめくり塗膜片を確認

ラッカーシンナーでとけない(エポキシ系)

ガムテープを貼る

ラッカーシンナーとける(水性系反応)

ラッカーシンナーようかい(溶剤系)


塗り床(床塗装)無溶剤硬質ウレタン塗料の施工手順

下地調整

 

旧塗膜の状態が悪いのと、耐摩耗、クラック追従をとって無溶剤硬質ウレタンを提案させていただきました。

 

 

まずはライナックスで全面研磨して、素地の状態にもどします。

もうすぐライナックス研磨が終わる所です。

 

集塵機付きなので、研磨のほこりも少なくて済むところもライナックスのいいところです。

ライナックスで研磨できないところは

 

細かい入り隅はディスクグラインダーで手作業にて研磨していきます。

全面研磨を終わると素地がむきだしになります。

 

すると、新たにクラックを発見したりします。

 

全面研磨すると、下地の悪い所まで、しっかりと補修するができます。 

下塗り

 

プライマーを塗装してきます。

 

しっかりと濡れ色を確認しながら塗装してきます。

 

4時間以上乾燥させます。

中塗り

 

金こて無溶剤硬質ウレタンをながして厚みをつけていきます。

 

16時間以上乾燥させます。

上塗り

 

もう一度、無溶剤硬質ウレタンをながして完成です。

 

あとは24時間の乾燥期間に入ります。

 

塗り床(床塗装)無溶剤硬質ウレタン塗料(トップコートあり)の施工手順

施工前

 

旧塗膜の状態が悪く、クラックに追従できていないので、無溶剤硬質ウレタンを提案させていただきました。

下地処理

 

ライナックスで全面研磨してきます。

 

 

研磨が終わるとここまで、素地がでてきます。

下塗り

 

プライマーをしっかりと濡れ色を確認しながら塗装してきます。

 

4時間以上乾燥させます。

素地調整

 

プライマーとセメントを混合比2:1の割合で混合し、金こて大きな不陸を調整していきます。

 

16時間以上乾燥させます。

ペースト塗り

 

塗り床専用素地調整材と珪砂を混合し、金こてでさらに均一を流しこんでいきます。

 

だんだんと平らになっていきます。

 

16時間以上乾燥させます。

上塗り

 

乾燥すると、ペーストが白色に変わっていきます。

 

上塗りを金こてで流しこんでいきます。

 

 

24時間の乾燥させると上塗りまで完成です。

 

今回はその上にデザインでトップコートを塗装していきます。

トップコート

 

まずは白色ラインを書いていきます。

トップコート

 

次にラインの内側に黄色を塗装していきます。

トップコート

 

最後にラインの外側を赤色で塗装していきます。

完成です。